『豊島園の落日』The fall of Toshimaen.(いちまいの絵9月)

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2020年の夏は、世界の遊園地や観光地から歓声が聴こえなかったはず。
それが8月最終日、ここ老舗遊園地には大歓声が響きわたり、
別れを惜しむ人々が集った。
そう・・練馬区の老舗遊園地としまえんが、94年の歴史の幕を閉じたのだ。

この絵は、賑わったここで日が暮れて、
加熱したコークスクリューシャトルループ(宙返りジェットコースター)が、
明日は休園日だね、お疲れ様のクールダウン(骨休め)の印象を、
実際の園内の体感を基に描いたものだ。以前描いた絵だが・・。

としまえんは、世界初の「流れるプール」や世界有数の遊具機械導入で、
日本の遊園アトラクションを常にリードし続けたが、
バブル後の長い不況などで苦戦を強いられ、新型コロナが追い打ちをかけた。

実は自分も、コークのみならず園の数々の乗り物に関わった時期もある。
園内のギャラリーカフェで個展を開催したこともある。
今後は、としまえんの印象スケッチから産まれ出た作品をまとめて、
いつか、しかるべき場所で個展を開催しようと思っている。

『豊島園の落日』The fall of Toshimaen.(いちまいの絵9月)
ワトソン紙に多種水彩。二作セット 350×300mm