『鳩は何処へいった(Where did the dove of peace go?)』

本家ホームページの、いちまいの絵4月

 

f:id:artkomoto:20200403161241j:plain

たくさんの青を含んだ空に、白い鳩と、
それを包み込むような手の雲が見える。
握手をしようとする手が鳩の羽の形と交差して映ります。
今は握手も出来ない世の中。
ノアの大洪水で世界が揺さぶられた後、
オリーブの葉枝を咥えた鳩が、箱舟のノアのもとに帰ってきた時、
災厄が終息したことがわかった‥聖書の記述です。
このことから、白い鳩とオリーブが平和の象徴と言われてきました。

COVID-19(新型コロナウィルス)の感染増大で、
世界の感染者100万人超え、死亡された方5万人超えと増え続け、 
※ 2020年4月3日現在

恐怖と閉塞感が広がっています。
多くの人が集まらないように、不要不急の外出は控えて家に留まるように、
国家として呼びかけられています。
ゆえに、ルーブルはじめ美術館や画廊、イベント会場、ライブハウスなども、
世界各地はゴーストタウンと化し、観光地は凍り付き、
変貌していく印象です。

人々の愛が冷えて、排他的思考というウィルスが広がっているように思えます。
平和の鳩は、見出されるのでしょうか?心の握手なら今でもできます。
手前の海が荒れて描かれています。「揺れ動き定まらない海」は、
聖書の啓示の書で、人間社会の象徴です。
文字通りの海についても、人類がもたらした温暖化で海水の温度が上がり、
ウィルスも広がりやすくなっているそうです。

どうか少しでも早く終息しますように。まず実態が解明されて対処する手段が、
明白になりますように。子供たちの笑顔と歓声が戻りますように。
安心の生活ができるようになりますように。
ルーブルのピラミッドに心(ハート)が映り込みますように。

ピサの斜塔五重塔ルーブル建造物のイメージを崩して、やや擬人化して描いたが、
動揺と揺さぶられを描きたかっただけで、軽視したゆえではけっしてありません。

『鳩は何処へいった(Where did the dove of peace go?)』
紙に交響(多種)水彩
38cm×54cm(額含まず)


※データは、日本経済新聞 新型コロナウィルス感染世界マップからです。
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-world-map/