ムラサキよろこぶ


出稼ぎ先の中は40℃近くになって
髪の毛を伝わって汗がボタボタ落ちながら作業。
昼にアイスノンを首に巻いたりするが、
パンパンに固まった頚椎には良く無いかも。
夕刻6時頃、茄子畑の前を通る。
ムラサキに染まった葉脈が美しい輝くナスたち。
以前、茄子ひとつを色鉛筆で仕上げたものを
秩父の本町で展示したら、農家の方が感動して購入してくださった。
この作品は、上町の個展で2000年に発表した。
いつも作家の目で歩き、心に無数のチャージとインストールがあって
スケッチの積み重ねで、作品が産まれる。
200以上の巣立った作品たち
作品となるのを待つ天文学的数かもしれないスケッチたち。
錆びない感性と感動する心があれば、描く印象は尽きない。
頭と心が破裂する前に、画布に吐露できるように祈る気持ちだ。

『ムラサキよろこぶ』個人所蔵