『こころ息』2021年2月いちまいの絵

『こころ息』Breath from the heart
粗目アルシュ紙に交響(多種)水彩
太子サイズ(約40×30㎝)

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この絵を描き始めたのは去年の2月だ。
当時は対岸の火事的扱いだったCOVID-19が、
豪華客船などが契機でじりじりと拡がり、
街からトイレットペーパーやマスクが無くなり、
排他や疑視、危険視の北風が吹き始めていた。
(2020年2月1日)コロナは日本全国で15人、
全世界でも一万人未満だった。
丸一年経った同月日、日本では39万人以上、
世界で1億287万人以上の感染者に膨れ上がり、
222万人以上の方が亡くなっている※。

奇しくも、二回目の緊急事態宣言が延長になることが今日決まった。

本当に大変なご苦労をしてくださっている医療従事者の方々。
右側の薄桃色のナースが差し出しているハート(こころ)は、
行いの動機づけ・同じ人間である「同胞」への愛(ハート)でもある。
二重マスクにフェイスシールド、防護服もいとわずに。

残念ながら「私は関係ない」と協力しない輩は消えず、
感染拡大に歯止めがかからない。
テレビ出演の無責任で軽薄なコメンテーターが、
コロナに関し、いい加減なことをしゃべり続ける。
氷山は溶け続け、飛行機は感染拡大のイメージになり、
絵画や文化、教育の扉は閉ざされ、隔離され、
社会不安は増し続けている。

しかし信じて乗り切るしかない。
画家は描き続けるしかないのだ。
息苦しくとも、こころは息絶えてはならない。
それこそが私の、こころ息・・心意気なのだから。

画面下方の緑の円形は地球で、コロナウィルスの無い宇宙に、
たくさんのモチーフが浮いた状態の絵になっている。
地球の下はリサイクルされた紙が、二種類のカットで貼ってある。

日本経済新聞 新型コロナウィルス感染世界マップより
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-world-map/