「桃色は母の色」で思い出す声

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この絵を描いたとき、母が興奮した口調で電話してきた。

「桃色は母の色って絵に感動しちゃってさあ。良い絵を描くねえ。」

作品は巣立って手元になかったが、プリントして母に郵送していたのだ。

3月3日は桃の節句、なぜなのか調べたら、幼い娘たちが寒い冬を乗り越え、

病に倒れることなく春を迎えられるようにと切望する、母親の深い愛情からだとわかった。娘と孫をモデルにして描いた絵だが、岡山県津山市の個展をご高覧いただいた方が、母に贈りたいと買ってくださった。

離れている母に、感謝のしるしとして贈ります という声・・。

母の 感動しちゃってさあ という震えるような声・・今でもすぐそばで聞こえてくるのだ。下描きも見つかったので、ここにアップした。

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