『落葉と団栗のメリーゴーランド』いちまいの絵10月

『落葉と団栗のメリーゴーランド』

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先日、秩父の自宅前に、首の曲がった小鹿が坂道を降りてきた。
山里に食料となる木の実が無く、
人に追われて、どこかで落下して痛めたのだろう。
実はそれが、この絵を描く動機の一つになったのだ。

団栗(ドングリ)コロコロ、お池にはまって、さあ大変。
この歌には、身近な自然界を愛おしむ思いが感じられる。
でも今は、大規模伐採や温暖化など、人が環境を悪化させる。

山の恵み、樹の恵み・・落葉が土に栄養を与え、
樹木に成る木の実が、動物たちの命を支える。
大気、水、四季の天候・・それらが協調して、
自然界の一部である人類も、恩恵を受けている。

だからこの絵の鹿親子も、子供も、おばあさんと男も、森のモノノケも、
葉を纏(まと)っているように描いた。
そして、Merry-go-round のように 廻っている。
命の循環(巡り)だ。

淡彩のように、鉛筆のラインを、あえて一部残した。
現実(肉眼で見える)の光景と、自分が見える・聞こえる光景を、
連鎖のように表現できないものかと思ったからだ。

厚紙に交響(多種)水彩
290×380mm(額入りの大きさ)