師走の朝の気

パートナーを西武秩父駅まで送って
自宅に帰る道すがら
12月師走の、いつもより暖かいけれど
冬色の陽を浴びた風景が発する気を感じる。
霜塗りの線路

進路横に伸びたつると葉
職業画家なら見向きもしないが、
一村氏の絵にはこうした視線があったように思う。

朝の空気を、今日明日散るだろう葉が
深呼吸して味わっている。

山茶花のつぼみの色合い・・焚き火、子供の頬

霜化粧の葉たち
落ち葉の絨毯を歩くと
路が息をする。

川がきらきら光っている
顔は岩のように『こわおもて』だ。
駅から20分弱の道のりだが
さまざまな気が私の中に入り込む。
下書きだけでも描きたい気持ちを
強く押さえ込んで
今日は 身体を休めさせよう。