ドナドナ

口蹄疫の連日の報道で、とても気分が重い。
処分という簡単な言葉で片付けられる煉獄
生き物が生きるということは
なにかの命をいただいていくことでもある。
牛も大地に生まれた草や微生物や樹木成分などの
いのちを食べて育つ。
人もやがて土に還り、養分となる。
大切な牛の命を、他の命のために
感謝していただくことと
不手際と大雑把と短絡思考と他人事的手続きで
絶やしてしまうこととは
天地の差がある。
生まれてきて、がんばってきた何万もの牛たちに
私は、大変に申し訳ない気分だ。
生産者の方々が、自分の子のように育てた牛たちだから
処分される気配で、目がわかると言って
大泣きされたらしい。
なんという失態!なんという無残!

ドナドナという歌を思い出していた。

ある晴れた昼下がり 市場へ続く道
荷馬車がゴトゴト子牛を載せてゆく
可愛い子牛 売られてゆくよ
悲しそうな瞳で見ているよ
ドナ・ドナ・ドナ・ドーナ 子牛を載せて
ドナ・ドナ・ドナ・ドーナ 荷馬車が揺れる

作曲 SECUNDA SHOLOM SHOLEM
訳詞  安井かずみみんなのうた

一説には、収容所に引きずられるユダヤ人を現した歌で
ドナというのは、アドナイ(わが主よ)という意味があるらしい。
http://www.worldfolksong.com/closeup/donadona/dona.htm

処分と言う名の 愚かしい煉獄は まだ続くのだろうか。

やりきれぬ思いを知ってか?なの花さんで
強い酒をサービスしてくれた。
一時だけでも、痛みから解放された。
ありがとうございました。