昨日切った金木犀の伸びた枝を
この日の朝、一輪車で捨てに行った。
途中、隣組の人たちが声をかけてくれた。
「いい仕事があったじゃあねい」
「展覧会は今どこかでしているんですか」
ゴミ当番で 滝坂をホウキで掃いていると
「髭は似合うけど、そういうかっこうは似合わねえなあ(笑)」
なんだか私は嬉しかった。
十数年前に、知人のいない秩父に来た私
溶け込めなかった私は
異邦人を痛感した。
溶け込もうとせずに ひたすら絵を描いた。
それが良かったのかもしれない。
絵を見てくれた人や応援してくれる人から
繋がった。
今では こんな会話の輪にいて
この地は 麗しい場所ともなっている。
一番星と月が ぐんじょう色の空に浮かび出る。