こころの温泉


疲れていて、頚椎の痛みが酷く、制作もDMも進まないで
自分が情けなくて、落ち込んだ夜だった。
温泉に行って、少し柔らかくなったような気がしたが
帰宅したら、すぐに寝たい状態だった。
パートナーが、私にために『とんかつ』と炊き立てのご飯を
準備してくれていた。

出来るまで、二階で仮眠をとるね と洋子に告げる。
新しい油に滑り込むカツの音と香りが、上がって来て
私は、いつのまにか、寝るはずが制作をしていた。
揚げたて、炊きたての暖かい心に触れた、美味しい夕食だった。
メールを見たら、ヴァイオリニストのアテフ・ハリムさんからだった。
私の巡回展に、メッセージを送ってくださったのだ。
私のことを『絵筆の詩人』と書いてくださっていた。

『こころの温泉』は、私を この日 救ってくれた。