フクシマ原発人災から12年【置き去りにされた道】

【置き去りにされた道】
A neglected and abandoned road.
紙に多種水彩



よちよち歩きくらいの子供が、たった一人で泣いている。
馬の蹄鉄のようなトンネルに、大きくうねった道が見える。
3.11(東日本大震災)から12年が経過しようとしている。

3.11のことをだれも原発人災とは言わないが、
自然災害だったらとっくに復興して人も戻っているはずだ。
戻れず土地も安く叩かれ、十分な補償もされず家を追われる図式。
フクシマに限らず、水俣辺野古大鹿村
開発による利権優先で、一般庶民の暮らしは、
見捨てられ置き去りにされる感が強い。

福島県浪江町で実際に見た、割れて引っ張られた道路の印象。
トンネルを蹄鉄にしたのは、動物も見捨てられたからだ。
美しい山を穴だらけにしてリニア開発している、
先日行った大鹿村の印象とも重なって描いた。

 

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