『空の旋律』いちまいの絵2019年12月

『空の旋律』
紙に交響(多種)水彩
759×650mm(額入りの大きさ)

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(香本博)の絵筆は、いつも「波」を描き出す。
波は一見どれも同じように見えるけれど
彼の筆からなる「波」は
ひとつとして同じものは無い。
それぞれが個性をもって語りかけてくれる。
自然の中のあらゆる波動を肌で感じ
それを復元してくれているような「波」。
その「波」は渦巻きとなり
私達を美の高みへと連れて行ってくれるのだ。

これは、国際的ヴァイオリニストのアテフ・ハリムさんが
私について書いてくださったコラム「絵筆の詩人」です。
本当にありがとうございます。

自然界の波・波動に、自分はどれだけ助けられ、
苦しみや囲いから解き放たれてきたことか。
その感動や壮大さや体感を、これからも描き続けてまいります。

母鳥が卵を保護し大切に暖めて育むように、
朝日を包んだ雲に出会いました。
夜の帳(とばり)の帳面は次々とめくられて、
星は帰って行き、新たな一日のページに替わります。
ゆっくりと靡く、刻々と変わる海面は、
弦楽器の弦の揺れの連想がありました。
琴線に触れる光景でした。

2019年も終わろうとしています。
今年も、いちまいの絵を12枚(14年通算168枚)見ていただき、
心から感謝しています。