今月のいちまいの絵 桜水


散り花を描くなんて悲しすぎる・・
こんな感想を述べた方がいらっしゃる。

私は、自然は循環して新たな命へと繋がっていると
思っているので、そうは思わない。

散って道の水溜りで泳ぐ花弁に
愛おしさ(いとおしさ)を感じてしまう。

葉桜の緑も美しい。
さくらの花弁が、そよぐ。
見上げる空には、さっきまでいた桜の枝
その緑が目に染みる。
暖かい色合いに
この水溜りを描きたかった。

やがて水は乾き 土に貼り付いた花弁は
土の養分になるだろう。
植物が、草木が、また新たな命を宿す橋渡しの一部と
なっていくだろう。
だから、けっして悲しすぎたりは
しないのだと思う。