画材の整理

中川一政さんは、敬愛する画家の一人だ。
自身の内奥と真摯に向き合っていると
作品を拝見して感じられるからだ。
真鶴町立 中川一政美術館を訪問したときに
彼のアトリエの一部が展示されていたが
絵の具を各色に分けて引き出しに入れていた。
そのことで深い感銘を受けた。
画家のとりくむ生活の空気や呼吸が
見えてきたような気がしたからだ。
自分が追い求めて、増えた絵の具類
二次元で使用すると、次から次へ生まれるイメージを
描きとめるのに間に合わないし
瞬間の雲を捉えるようなもので
イマ、自分の中にあるイメージを再現する色を
探しているロスがあっては
その雲は消えてしまう。
これは、ニュートンのスカーレットですかなどと
言われるが、私の場合
実際、チューブそのままの色を使うことは
ほとんどない。でも発色の美しさは保ちたい。

赤系、青系、黄系、緑系、茶と白黒系に分けたものを
キャスター付きの三次元でまとめてみた。
透明水彩の一部、アクリル、水彩クレヨン、岩彩、水彩鉛筆
日本画用画材、パステル、コンテ、インキ、墨類、などなど
これでも全部ではない。
まだまだあるが、これでやってみる。
サムライが いざ というときに
刀が錆びていたり、足りないものを探すようでは
サムライと言えないのだ。
しかし、サムライがサムライたる所以は
道具を誇ることではなく
内にあるサムライの炎だろう。