愚かなニュース報道

昨日、醜悪な事件が また報道された。
八王子の書店で
親に叱られた子供(と言ってもこの場合30を越えた男)が腹を立てて
誰でも良いから殺してやれと刃物を買って
見知らぬ女子中学生を切りつけて
死なせてしまった。

殺したいなら
愚かな自分を殺したらどうだ・・とでも
言いたくなるくらい
人間をやり直せと言いたい。

でも私が気になるのは
事件が起きた後のニュース報道だ。
秋葉原や他の事件の
動機の解明と称して
事件の前に、親に『もっと勉強しろと言われる不満を
友人にもらしていたことが判明し、これが
きっかけになったのではないかと
裏付け捜査を・・』

ふざけるんじゃあない。
昔から、子供を叱るのは 親の役目で
子供だって 心の底から
うん、そうだ、勉強しなくちゃ などとは思っていなかった。
腹も立つし、そんな言い方は無いだろうとも思った。
でも、全く関係も無い、罪も無い他人を殺してやれなどとは
自分の中の天地がひっくり返っても
そんなことは考えなかった。
派遣の不安定さだってそうだ。
一時代前の『大学は出たけれど』という映画があったくらい
職探しが困難な時代はあった。
でもそれを殺人の動機と結び付けるほど
短絡的な調査は無かったはずだ。
甘ったれ報道にも ほどがある。
もっと ポリシーと 高きところに根ざした報道を
私は望みたい。

絵は『おちばたき』パステル彩色
17歳のときに
親に対する
世間に対する
学校に対する(この頃退学や家出もした)
不満の中であえいで描いたもの