接点


帰宅して『会わせたい人がいるから』との電話があった。
山中棟梁の奥様、とし子さんからだった。
棟梁が2年ほど前に急死された後も
とし子さんは、よく気にして呼んでくださる。
生活費稼ぎに奔走しながら
絵描きでいる自分にとって
特に今の自分にとって、昨日の時間は 
作家である 接点 となった。
私の目の前にある現実
私の内部にある『私の内なる現実』
私の内から出てきた創造物・・絵
目の前の現実に疲れ果てている男にとって
絵に対して感動してくださった話の中に呼んでくださったことは
なによりの温情であり
つくってくださった時間は 接点となった。