『羽もがき雲』いちまいの絵 6月

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『羽もがき雲』
紙に交響(多種)水彩 四つ切額サイズ
http://www7b.biglobe.ne.jp/~artkomoto/1mai/1mai.html

この雲は秩父に戻る途中の橋で実際に見た。
羽ばたけないでもがく無数の羽の擦れあう、悲鳴に近い音が聞こえてくるようだった。

翼をください
かつて赤い鳥が唄った歌があるが、翼があっても、うまく飛べない日もある。
いや自分の翼を信じられず、飛べたてない日もあるだろう。

この・・仮にガブリエルとしよう・・翼(才能)を与えられた男は、今日も飛べずに日没の川にたたずむ。

ああ、今日も描けなかった・・
いったい自分は何のために生きているんだろうか?
そんな気持ちの中で見た、翼の摩擦の空を描いた。

もがいて燃えて火の欠片となって落ちた者らもいる。
スマートで無くて良い
豪華な後ろ盾の羽のつきそいなどいらない。
格好悪く何度でも落ちて良い。

でも飛ばないで一日が終わりたくない
飛べることを信じろ
そんな思いがあったと思う。

5〜6年前にいったん筆を置いたが、また進めて
墨を加えて完成した。