懐かしき不二家・銀六


銀座6丁目にあるギャラリーに立ち寄った際に
昔の自分に出会えた気がした。
自分は杉並区の育英高専(今は無い)でグラフィックデザインなどを
学んでいたが、自活して絵を描かなくては人生が無いと思い込み、
頸椎の持病の痛みに耐えきれないこと(医者も親も認めず)もあって中退した。
その後いろいろあったが、高円寺のアパート住まいの時、
不二家の定時社員をした際に、研修で行かされたのが、
ここ銀座六丁目(本店)だった。レモンスカッシュが流行っていた頃だ。
不二家のマークが、たばこPeaceのデザイナー イモンド・ローウィ氏だとか、
日本で初めてレジを導入したのが不二家だとか
生クリームには純正の中沢乳業のみを使用しているとか
いろいろ叩き込まれた思い出がある。

レストランでも喫茶でも、ヘルプで派遣されたフランチャイズ店でも、
若いとはいえ、絵は欠かさずによくやっていたと思う。
上司から執拗に、お前は料理とケーキ作りのセンスがあるから
正社員になれよ。推薦するから と言われたが、絵しか興味なかった。
自分は性格が尖がっていて、群れが嫌いで、
個展も出来ない先生が大半の学校に教わってどうすんだと美大も嫌った。
寄りかかるものも、支えてくれるものも無いまま、
ほほ独学で歩んできた。
そんな自分の半生を、不二家のペコはどう見ているのだろうか?

[昨日の断片]180517