【元気に弾む歯ごたえ】絵描き男の料理徒然草 連載12

青と藍シリーズ作品名は
【えぐみ抜き弾む両神の子等】

最初に両神山を見たとき、シナイ山の連想が
私にはあった。羊飼いモーセが創造主から十戒
授けられた山だが、台形的でゴツゴツした岩肌に、
秩父のシンボル・武甲山とは違った趣が感じて
いたのだろう。皆野から角度や場所を変えて見るとき
絡まる雲も独特で神秘的な思いさえある。

さて両神といえば蒟蒻(こんにゃく)が有名。
個展でお世話になった、都内や地方の方にお送り
して大好評を得ている。
下仁田のものより歯ごたえを感じる理由は、
蒟蒻芋を両神山の山間部で育てているから
かもしれない。 

還暦になって歯間ブラシを使う身となると
歯ごたえ・・弾む力現役の、集団登校の子供たちに
和んでしまう。畦道を延々と歩き【おはようございます】と
声をかけてくれ、下校の開放された笑顔は、
空気を丸くしてくれる。
思えば、幼少時に岡山から上京した自分に
コンニャクに纏わる話がある。学校中で【田舎っぺ】と
やじられていたのだが、東京で呼ぶ【シラタキ】を
【糸こんにゃく】と私が呼んだときに頂点に達した。
腹を抱えて笑われた挙句、ある場所に閉じ込められた
ことがあった。
先生が助けに来たが、あれは何だったんだろうか(苦笑)?
小鹿野に咲き誇るダリアたち、蒟蒻芋たち、
子供たちのまーるい頬っぺた・・丸く優しい世の中であってほしい。
ところで、チビ太が持っていた三角は?
やはりハンペンではなく蒟蒻だったようだ(笑)


[昨日の断片]161002