お母さん、お袋

今年83歳のおふくろさん、
私を産んでくれてありがとう。

切り花ではなくて土に還すことができる花をと
本当に命を大事にする貴方に
あらゆる花を毎年送ってきたけれど
もう植える庭の場所も無くなり
今年は、パートナーが選んだ部屋着を
贈りました。

いつから、おふくろさん と呼ぶようになったのか。
初めから おかあさん だったのに。
【腫れ物に触るような】難しかった時期
私の頬を叩いた後、悲しそうな訴える目をしました。
家出をし、自活し、身体を壊し、すさんだ生活をしていた時
【どうか、母を安心させてください】と渡された手紙・・
コタエました。
そんな自分も還暦となり、綱渡りで絵を描いて生きて
たまに新聞記事が載り、【自分の息子か?と思うよ】と
微笑むあなたを見たりするようになりました。
到着した母の日プレゼントへの喜びの電話。
気を使わないで良いんだよと

私は答えました。
気なんか使ってないよ、そうしたかったからだよ。
また会いに行くね。会いたいからさ。
嬉しいねえ の言葉を詰まらせた母
お母さん、いつまでも元気でいてください。

放蕩息子の恩返し、せめて その真似事くらいは
させてほしいから。

poem 貴方への葉書 20160509記述より