【植える人】いちまいの絵201512


本家ホームページの いちまいの絵が更新されています。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~artkomoto/1mai/1mai.html
『植える人』
キャンバスに交響(多種)水彩
F4号(240×335mm)

左右に【植える人】・・兵士と少女が配置され、
赤と青、丸と角、同じような色合いで表現した本作は
今年初め頃からイメージがあり、スケッチを繰り返し
描いていた絵が、ようやく年末近くに形となった。
兵士が植えるものは、地雷や危険物
少女が植えるものは、青葉の実を産む植物、野菜の苗。

兵士の背景は、破壊されて炎上する街並みの印象 
少女のそれは、静かな山並みと湖
同じオレンジや黄色が、まったく別の意味を持つ色となった。

兵士が植えたものや行為によって産み出されるものは、角・・
憎しみや破壊、復讐、武器など
少女が植えたものや行為によって産み出されるものは、丸・・
優しさや同じ人間としての配慮、身体に良い食物
母なる大地を守ることにも繋がる。

説教や反戦を掲げる動機で描いた作品ではないが
2015年は、あまりに多くの無益なものが【植えられて】
悲惨な歴史を刻んでしまった年となった気がする。
右手が必要なことを知るために、わざわざ右手を切断する必要など
まったく無い。沖縄の糸満にある平和記念館にある言葉・・
私たちは 人間の持つ知恵を信じます・・に同意できる者で
あり続けたい。

今回の絵で感じたのは、自分に見えている心象風景は、
おそらくどの絵でも半抽象な画面構成となるが
何に自分の心が焼き付けられたのか・・さえ リアルなら
表現方法は多様化するものだということだった。

[昨日の断片]151202