原爆の図丸木美術館の作品に見出す美への入魂


滑河町の個展の期間中であったが、秩父を朝早く出て
個展開催時間前にかぐやの井上さんが連れて行ってくださって、
初めて原爆の図丸木美術館を訪れることができた。
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/

web上の画像では見ていたし、イメージ的に、沖縄の集団自決の絵図と同様なものだろうと
勝手に想像してしまっていた。
しかし、会場の作品たちには、私が想像していたイメージを覆す
芸術性豊かな美と、作品への、しがみついて離さないような入魂を感じた。
起こされたことの生々しい煉獄炎熱地獄絵図・・
気分が悪くなる人も出るかもしれない絵が並ぶが、
こんな状態だったんだよという絵ではなく、丸木位里(いり)、俊(とし)さんご夫妻の
骨太かつ繊細な壮大な芸術作品絵巻だった。


自然を愛し、子供たちを愛した丸木さんは、きっと本来なら
別の豊かなモチーフで制作されたのではなかったかと、
画材や部屋の空気から感じていた。
原発が作る電力を一切拒んで、太陽光発電などで、館を維持していくのは
並大抵ではない。
丸木さんが見ていただろう川の流れのように、素晴らしい文化を支える流れと感じた。




[昨日の断片]150721