311から4年

4年前の震災の一か月後に
ホームページで、こう書いている。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~artkomoto/
『地に咲く笑顔』
紙に交響水彩 太地サイズ

311M9の大震災から一ヶ月経った。
私の住む秩父は、震度5と発表されたが
場所によってはかなり上回っていて、
踏みしめている地の下が、海のように波打っている
不気味な感触で、私は、なすすべも無かった。

被災地に向ける放映メッセージの『いっしょに頑張ろう』?
起きたことが受け入れられず、まだ見つかっていない家族が
大勢いる方々に向かって、そんな軽々しいことは言えない。

この絵は、自分の心からの願いや思い・・
明日を築く子供たちが、健やかに育ってほしい・・
の印象をかたちにした。

人生の一つの結晶とも言える家や
思い出の品や街並み。
データも本も美術品も・・蓄積して積み上げたものが
一瞬のうちに流されて残骸となる悲劇。
そうした中で、自分が『絵を描く意味』を
この一ヶ月問いかけていた。

衣食住が滞る時『いま』に、著名な絵を体育館に提供しても
喜ばないだろう。
しかし、人は『ずっと歩んでいく』ためには、
精神をコントロールしたり、美しいもので高揚させたり
希望を持たなくては明日に進めない。

社会のためにということではなくても
自分が今、何を描いて発信すればいいかが
少し見えてきた気がする。

高配した地に流される優しさと涙・・
なんとか青葉が育ち、元気と笑顔の
黄色い花がたくさん咲いて
地球が立ち直ってほしい。
そんな思いで描いた。

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さて4年経って・・・
東北の復興無くして日本の復興無し
何度も語られる言葉が舞う中
家族の絆は最も美しく、少しずつ緑と青の自然が多くなっているが
いまだ仮設で強いられる方々
いまだ利権の大木が金欲の花を咲かせている。