影森の影遊び 2月のいちまいの絵

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『影森の影遊び』

荒目アルシュ紙に交響水彩, 和紙とFRP繊維 
約480mmX220mm(額含まぬ大きさ)

私の住所は秩父市の、ぎりぎり?上町だが、
影森と皆が呼んでいる場所。
眠りの森の美女に出てくる欧羅巴の森の印象は
まさに影森だが、特にこの時期のここは
光と影が乱舞するというか、とても惹かれるのだ。

ここに住んでから10年になったが、2月の朝陽が
影遊びをする。

井戸尻橋に立つ私が、川をまたいで渡ろうとしている。
それだけではない。上方の木々や風景が、
蒸気のように空へ吸い込まれていく印象を
この独特の光が演出するのだ。

5年ほど前から絵にしたいと思って、何度もスケッチしたり
構想を練っていたのだが、ようやく一枚仕上がった。
数々のイメージの連鎖を、この風景からいただいているので
また違った絵も描くだろう。
今回は、自分に見えた光の粒子や瞬きを表現したかった。
みだれ髪のようにざわつく林の遠方の枝たちは
FRP繊維を散りばめた。

秩父の自然界は、ヨーロッパに負けず劣らず
粋な光と影の演出をする。
影森・・何もない寂しい名前と言うけれど、
影森・・影遊びを鑑賞させてくれる素敵な場所じゃないか。