J・ポロックと塗装除け


昨日観た、ハード・ラッシュという映画の中で
装甲車で武装した警備の、絵画を盗むシーンがある。
額、木枠から外して、バンの後ろに、たたみもしないで
クルマごと密輸するのだが、検査官も
塗装除けの白いシート(そこら中に、ペンキのしずくが垂れている)
としか認識されないが
闇取引でも、2000万ドルになると大笑いする。
ずいぶん馬鹿にした話だが、
私は、生前の作家の苦境を思ってしまう。

絵を扱う世界では、高い博打率に魅力を感じる輩(やから)が集まる。
でも、それは 大金になる魅力であって
本当に 真摯に感動したから買うわけでも何でもない。
そして、生前の作家の取り分など無い。
なんだかなあ・・と思う。
でも、きっとだからこそ、それを目的にせず
なんとか会のお偉方のように『私の絵は、小さいのでも 号いくらです』と
胸を張ったりせず
ただひたすら、人生の真実(まこと)として絵を描くことが
尊いのだ・・なんて思ってしまった。
なんだかなあの世界だけれど、そんな舞台に手を回さずに
あるがままに描いていこう。

ポロックの画像は、こちらのページから参照しました。
http://missticka.com/blog/?p=321


[昨日の断片]131205