7月のいちまいの絵 兎月夜

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『兎月夜』
キャンバスに水彩などで着彩 P80号サイズ

子供の頃は東京にいて
月に兎(うさぎ)がいるなどと
母に言われると『どれが臼なの?』などと
信じられなかった。
その後も、その見方は変わらずにいたが・・
13年前に秩父に来て、
皆野から吉田に向かうあたり・・大田地区で見ると
何ということかと、大カルチャーショックだった。

白くなく黄身やオレンジに近い清潔な輝きは何だ!
なんでこんなに大きく見えるんだ?
時折楕円に見えるのは、なんで?
さっきは低い位置にあったのに、短時間でなんでこんなに上に行くの?
そして・・・いる
確かに 兎がいるとしか見えない。

あらためて、昔の人々のイマジネーションと感性に
脱帽した。
さらに何度も、輝く月夜を見ていくと
まるで光が、黄身がこぼれるかのように下方に輝くときもあり
そこから、この絵が始まった。

天の兎は、地の兎と 行き来をしている。
私たちが皆寝静まり、あるいは様々な雑事に忙殺されているときに
兎は旅をしている。
そんな印象で描きあげた。
この絵から、パワーをもらったと言って下さる方が多いので
嬉しく思っています。