桜の風の記憶


毎年咲く桜で
どれほど多くの人が和むだろうか。
昨年から秋の期間が少なく
すぐ冬の気温となって
長い冬が続いたので
早めに咲いた桜は喜びだった。

しかし私は
桜は散るために咲いているような気さえする。
咲き誇る桜の遺伝子は
きっと記憶しているに違いない・・
そのすぐ後には激しい風や雨に遭う
ということを。
桜は、それでも雄々しく勇気をもって
自らを隠さず
我 ここにありと咲く。

咲く桜もだが
私は、ぱああっと風を受け入れて散る桜に
潔さと勇気をもらうのだ。