梅雨便り


丸ごとシャワーを浴びた武甲山
その上気した身体

ツバメの巣を見た
燕は季節を運んでくる。

ヘアピンカーブに近づく道に
深呼吸するかのような紫陽花の若者たち
普段はどこでどうなっているかと
僕は徒然に心配しています
でんでん虫さん

白だったと思ったツツジ
口紅を手にし
やがて乙女となった。

今夜は蛍が
薄緑の光で
濡れた葉を照らすだろう。