思いのたけ(3.11が過ぎて)

3.11M9の震災が過ぎて・・・香本博は絵を描き続けます。
東日本大震災から2ヶ月近くが経過しようとしています。
皆さんのお身体のお怪我、お住まいの被害などは無かったでしょうか。
ご連絡も充分に出来ず、失礼いたしました。
私の住む秩父は、震度5と発表されましたが、開発地など場所によってはかなり上回っていて、
踏みしめている地の下が、海のように波打っている不気味な感触で、私は、なすすべもありませんでした。

五感で感じた、今も覚えている恐怖・・被災された方々と地の惨状・・
人が築き上げる人生の一つの結晶とも言える家や思い出の品や街並み
データも本も美術品も・・蓄積して積み上げたものが一瞬のうちに流されて残骸となる悲劇を見るにつけ
自分が『絵を描く意味』『絵の必要性』を、ずっと自らに問いかけていました。
衣食住が滞る時、水が無いとき、非常時にまず必要なものは明確です。
しかし、人には心があり、『ずっと歩んでいく』ためには、
精神をコントロールしたり、美しいもので高揚させたり 感動によって明日もがんばろうと
希望を持てることが必要なのだと、私は信じます。
ほぐれて絡み付いてしまった糸を、穏やかに本来の処に帰して巻き戻してくれるような・・・。
私の絵が、そうしたものかは本人にはわかりませんし
社会のためにというメッセージだけの目的で描いているわけではありませんが
香本博が絵描きである以上、自分に入ってきた感動や、心からの願いや思い・・
そうしたものを画布に注ぎださざるを得ないのです。....長くなりました、お許しください。今後の個展、展覧会の予定を お伝えします。
5月2日(月)〜5月6日(土) 『できることだけ展?』T-BOX(東京八重洲)被災地へのチャリテイ-展
5月9日(月)〜5月14日(土) 『わたしの縁側の猫たち』T-BOX(東京八重洲)
 



縁側の縁は、近づき、きっかけの縁です。
私はむしろ、今まで猫を飼いたくないと思っていたのですが何故か様々な出会いがあって、何度も飼いました。
縁は異なもの味なもの 袖(尻尾)と袖(ジーパン)触れ合うのも何かの縁
私と 縁 のあった猫たちの絵画展です。
スペースBを活かして整然とではなく、エネルギッシュに展示したいと思います。
DMの絵は、糸状のガラス樹脂を初めて使って自分のイメージを制作しました。
昭和のミゼットの時代、小学1年生頃の猫や、銀座の生ゴミに捨てられていた猫
ダンボールごと投げ込まれた猫 その他、私と出会った 個性的な彼ら彼女ら
単なる可愛い猫の絵 以上の空気が流れるはずです。
どうか、ご高覧ください。
作家来廊予定は、初日、金曜、土曜日です。お問い合わせください。090-7733-0668(香本博



7月18日(祭日)〜7月31日(日) 山本屋又右衛門(埼玉県上尾市) 被災地へのチャリテイ-展
9月6日(火)〜9月11日(日) 熊谷守一美術館(豊島区)
10月13日(火)〜11月20日(日) 木の在る暮らし展(鳥取県
11月21日(月)〜11月26日(土) T-BOX (東京八重洲)
12月7日(水)〜12月24日(土) アトリエ・ワタナベ(埼玉県入間市)


よろしくお願いいたします。                      2011年4月 香本博