元気な春を願う黄色


本家ホームページ
今月のいちまいの絵は
『春告げ香黄(はるつげこうか)』
にしました。

こちらがコメントです。

観光地を描くというのは
あまり気が進まない。
でも、12年近くも住むと、
季節ごとの、その地の美しさや
ここでしか体感できないことを実感する。
自分の内に感性が染みこむと
観光地と呼ばれる場所でも
その印象を自分の中で整理できる気がする。
ゴッホは黄色に、気を見たように思う。
秩父の寒さは、雪深い新潟より冷え込む。
津南に始終行っていた私が言うのだから間違いない。
その秩父に住んでいるからこそ、
長瀞にある宝登山に植えられた蝋梅の黄色が元気を呼び
この香りが春を告げる予感を感じるのだ。
まだまだ描けそうだが
印象画としては細部を描きこむと
かえって印象が薄れて、
狼狽(ろうばい)することになりかねない。